OB訪問って必要なの?
現在大手金融で人事を担当する筆者が就活初心者が悩まなくても良いのに、悩んでしまう事柄を解説します。
今回は、OB訪問の必要性についてです。
OB訪問は一人すれば十分で、ゼロでも全く問題はない
OB訪問は、説明会などと違い個別に企業の方とお会いし、より深く、また実体験に基づく情報を得ることを目的とするものです。
さらに、OB訪問をした学生はその企業への関心が高いと捉えられ、早いスケジュールで面接などに進める可能性があります。
ですから、特に親しい関係の先輩がいる場合は、折角の機会ですから、ぜひお話を伺ってみましょう。
また、OB訪問をすると面接の連絡を受けられる などと(みんしゅうや、友人などから)噂されている場合は何とかしてOB訪問をしましょう。
しかし、話したことがあまり無い先輩や、企業から紹介される形式でのOB訪問はほとんど意味はありません。
以下で、理由と、OB訪問をする場合の留意点を解説します。
OBは、もう企業側!
同じ大学やサークルであると、何となく身近な相手のような気がします。
しかし、余程親しい関係性で無い限り、相手は説明会にいる企業の方と同じ立場であり、同じようなことを言うだけです。
また、まともな企業であればOB訪問を受けた社員は何らかのかたちで会社に報告していますので、こちらも何でもざっくばらんに聞く という訳にもいきません。
このような壁を越えて、色々は話を聞ける という相手であれば、訪問すべきですが、そのような関係の方は1社に1人いるかどうかでしょう。
でしたら、説明会に一回多く参加するなり、説明会会場の社員の方に質問した方が採用には近づきます。
年齢の近い先輩は、まだ大した仕事をしていない
自分より先輩だというだけで、何でも分かっているのでは… と思いがちですが、特に1つや2つ年上の先輩は会社では当然ヒヨッコです。
特に入社1年目は、会社にとってはまだ戦力ではありません。独り立ちして業務を行う機会はほとんどないかもしれません。
入社後2,3年を経れば、それなりに業務をこなして、会社の全体像も見えてくることでしょうが、あまり入社から日がたっていない方とお話しても、会社のことが分かるというよりも、その方の周囲の状況が分かる にすぎません。
そのようなOB訪問は、もちろん入社への経緯や会社の印象などは参考になるかもしれませんが、すべてを鵜呑みにしてはいけません。
繰り返しになりますが、入社後数年を経過した方で、かつ色々な話を聞ける という相手であればOB訪問は貴重な機会となるでしょう。
意外と準備に時間がかかる
OB訪問は、説明会参加はもちろん、座談会などより準備が必要となります。
正直、大げさに言えば面接と同じくらい準備していく必要があります。
1対1で話すのと、いくらこちらが質問をしようとしても、こちらがどのくらい質問されるか分からないからです。
しっかりとは固まらないまでも、なぜこの会社に関心を持っているのか、どういった点をPRして面接に臨もうと思っているのか…と、ほとんど面接と同じようなことを聞かれる可能性があります。
一方で、折角お時間をいただいているのですから、質問が途切れてしまうのは失礼にあたります。質問したいことが1つ2つで、会って5分で終わり という訳にはいかないでしょう。
そのためには、ある程度企業のことを調べたり、説明会に参加したり…といった努力は必要となります。
これって、もうほとんど面接に行ける状態では…と思う次第です。
さて、以上から、とりあえずみんなしているから という理由だけでのOB訪問はやめて、明確な目的や準備を持ってOB訪問ができるよう、OB訪問をする先は厳選しましょう。